研究課題/領域番号 |
15K07710
|
研究機関 | 麻布大学 |
研究代表者 |
植竹 勝治 麻布大学, 獣医学部, 教授 (00312083)
|
研究分担者 |
田中 智夫 麻布大学, 獣医学部, 教授 (40130893)
森田 茂 酪農学園大学, 農食環境学群, 教授 (70182243)
|
研究期間 (年度) |
2015-10-21 – 2018-03-31
|
キーワード | 牛 / ストレス / バイオマーカー / 被毛 / 非侵襲 |
研究実績の概要 |
泌乳牛の被毛中コルチゾル濃度に産次・乳期・季節・地域間差があるかについて、これまでに採取できたサンプルを用いて調べた。酪農学園大学と神奈川県畜産技術センターのフリーストール牛舎で飼養されている搾乳牛から、初産・2産・3産以上の泌乳前期(~90日)・中期(91~180日)・後期(181日~)牛それぞれ1頭ずつ計9頭を選定し、6月と9月に頸部から採毛した。超音波洗浄毛を0.5 cm以下にカットし、36時間以上乾燥後、乾燥毛20 mgをマイクロチューブに入れ、ビーズクラッシャーで45秒×2回粉砕し、粉砕毛20 mgが入ったマイクロチューブにメタノール1 mLを加え、18時間・37度でインキュベーション後、マイクロチューブをドラフト内に静置してアルコールを飛ばし、コルチゾルEIA用アッセイバッファー200 μLを加え、ボルテックスで10分間攪拌後、5分間遠心分離し、上清をサンプルとしてEIA分析でコルチゾル濃度を測定した。分散分析の結果、被毛中コルチゾル濃度(pg/g)に対する季節の効果のみが有意であり(6月13.1±1.0、9月1.6±0.2、P<0.001)、地域×季節の交互作用では、酪農学園大学の方が季節差が大きい傾向にあった(P=0.051)。 次年度は、子牛の成長に伴う被毛中コルチゾル濃度の変化、および成牛の被毛中コルチゾル濃度に対する農場、季節、産次、乳期間差および各種ストレスイベントとの関連について、上記の両試験牛舎の牛を対象に引き続き調査する予定である。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
補欠採択のため、試験開始が半年遅れたが、開始後は試験計画に沿って順調にサンプリングができているため。
|
今後の研究の推進方策 |
研究期間短縮のため、昨年度に工夫した実験計画:子牛については縦断(個体追跡)的に、また成牛については横断(網羅)的に採毛を実施する、を継続する。
|
次年度使用額が生じた理由 |
研究分担者の直接経費に繰越金が発生したため。
|
次年度使用額の使用計画 |
次年度に繰越し、適切に使用する。
|