クドア食中毒は、Kudoa属粘液胞子虫が寄生した生鮮海産魚を喫食した人で発症する疾患である。原因食の喫食4-19時間(平均5時間)後に下痢や嘔吐が発症することが疫学研究から示され、その発症までの潜伏期間の短さについて解明することを目的に本研究は開始された。生活環が未解明で実験室維持できないKudoa粘液胞子虫について、実験室での解析に必要な胞子を確保できる天然魚を網羅的に探索した。宮古島周辺海域で水揚げされたテングハギからのK. thalassomi、タイワンブダイ、ツユベラ、シロタスキベラでのKudoa igami寄生は重度であり、安定して多くの胞子を確保できる天然魚として特定できた。
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