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2017 年度 実績報告書

アジアから島伝いに北上するアルボウイルス感染症の動向予察

研究課題

研究課題/領域番号 15K07724
研究機関宮崎大学

研究代表者

平井 卓哉  宮崎大学, 農学部, 准教授 (60321668)

研究分担者 高須 正規  岐阜大学, 応用生物科学部, 准教授 (00503327)
小林 郁雄  宮崎大学, 農学部, 准教授 (20576293)
研究期間 (年度) 2015-10-21 – 2018-03-31
キーワード日本在来馬 / イノシシ / サル / ブタ / 蚊 / アルボウイルス / 日本脳炎 / 疫学調査
研究実績の概要

平成29年度は野生馬90例(血清)について日本脳炎ウイルスの遺伝子検査を行い、3例が陽性となった。陽性例のうち、2例が2歳の若齢馬であった。一方、日本脳炎のHI抗体価を測定したところ、野生馬90例中76例(約84%)が陽性であった。陽性例は1~4歳で47例中35例(約74%)、5~9歳で18例中16例(約89%)、10歳以上で25例中全例であった。日本脳炎のHI抗体価陰性症例は90例中14例であり、ほとんどが4歳以下の若齢馬であった。
日本在来馬8種の内5種(対州馬、御崎馬、トカラ馬、宮古馬および与那国馬)が九州・沖縄地方に飼養・放牧されており、それらの多くでワクチンは未接種である。日本在来馬について日本脳炎のHI抗体価を調べたところ、対州馬10例中8例、与那国馬9例中6例、宮古馬10例中1例が陽性であった。比較のために、中部地方に飼育されている木曽馬9例を調べたところ7例が陽性であった。宮古馬で抗体陽性例が少なかった理由については不明であった。
その他、ブタ54例(血清)、イノシシ11例(血清)、サル28例(血清)、蚊3プールの合計93検体について日本脳炎ウイルスの遺伝子検査を行った。その結果、ブタ1例のみPCR陽性になった。また、日本脳炎のHI抗体価を測定したところ、ブタ30例中25例(約83%)、イノシシ11例中6例(約55%)、サル28例中11例(約39%)が陽性であった。
死亡した2例の野生馬(両例ともに10歳齢、雄)について病理検査を実施した。1例には寄生虫性動脈炎および腸炎が、もう1例には食道閉塞を伴う誤嚥性肺炎が認められ、これらが死因と考えられた。

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公開日: 2018-12-17  

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