研究課題
培養上清中に分泌されるMMP-9発現をゼラチンザイモグラフィーにて、mRNAレベルでのMMP-9の発現について定量的PCRにて検討した結果、単層培養同様に、コントロール、野生型STAT1発現株ではTNFαによってMMP-9発現が上昇し、ドミナントネガティブ型STAT1発現株では抑制されていた.さらに、単層培養時に比べ平均値が上昇していた.また、MDCK細胞による管腔形成実験において管腔の形成を促進される因子としてよく用いられるHGFを添加したコラーゲンゲルではすべての細胞株においてMMP-9発現レベルの変化は見られなかった.1週間コラーゲンゲル内で培養した細胞についてホールマウント免疫染色によって形態を観察した.コントロール細胞株ではHGF添加により管腔の伸長が観察され、野生型STAT1発現株ではコントロールより管の直径が細く、さらに細胞間接着因子であるカドヘリンの発現がHGFによって、より明瞭になっている様子が観察された.ドミナントネガティブ型STAT1発現株では管腔の直径が大きく、HGFの添加により管の分岐や上皮の重層化などの形態異常が確認された.なお、いずれの細胞株においてもTNFαによる形態形成への影響は見られなかった.コラーゲンゲル内で形成された管腔について、接着結合の因子である腎特異的カドヘリン/カドヘリン16、密着結合の因子であるオクルディン、そして管周囲にあるコラーゲンとの相互作用に関わる因子の4型コラーゲンのmRNA発現を検討した.腎特異的カドヘリンは野生型STAT1発現MDCK細胞株において高い値を示した.この結果は、形態学的解析においてカドヘリン免疫染色の結果と一致した.
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