本研究では、ウシ骨格筋の速筋型筋線維におけるmiR-196aの特異性が明らかになったことから、miR-196aが速筋型筋線維のマーカーとして活用が可能であり、家畜育種選抜指標の開発にもつながると期待できる。また、速筋型と遅筋型の骨格筋では、互いに肉質(やわらかさ、色調、多汁性等)が異なり、速筋型の筋線維径は遅筋型より大きい等の違いもあるため、それぞれの筋線維型特性に関わるmicroRNAの存在様式の解明の意義は大きい。microRNA制御により筋線維型調節が可能になれば家畜の骨格筋形成を介した肉質・肉量の向上も将来的に期待できる。
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