本研究から、Tリンパ球レパトア形成が確立する期間である胎仔期および幼若期のマウスにおける抗原暴露が実験動物アレルギーの誘導を抑制したことから、胎仔期および幼若期の環境要因が実験動物アレルギー発症に影響を与え、その影響はレパトア形成と関係する可能性が示唆された。さらに、動物アレルゲンであるCan f 1 感作マウスにおいてアルミニウム塩アジュバントによりCan f 1特異的IgEとIL-13のレベルが抑制され、この現象は食物アレルゲンである卵白アルブミンでは認められなかったことから、実験動物アレルギーの誘導機構は食物アレルギーとは異なることが示唆された。
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