研究成果の概要 |
栽培イネの祖先野生イネであるOryza rufipogonに着目し、塩ストレスに対する表現型を調べると、野生イネは、栽培イネよりも塩に高い感受性を示し、かつ顕著により高濃度のNaを葉に蓄積していた。栽培イネ日本晴と野生イネの戻し交雑自殖系統群(BRILs)の各個体を塩ストレス処理し、元素一斉分析を行う事で葉のNa蓄積を支配するイネの遺伝子座の同定を試みた。152系統の葉身のNa蓄積の解析結果から、3つの主要な候補遺伝子座領域(QTL)を検出した。毒性のNa以外に、耐性に正の効果を及ぼすCa, Mg, Kに関しても解析を進め、各元素の葉への蓄積を支配する遺伝子座のおよその候補領域を絞り込んだ。
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