二酸化窒素は植物の光形態形成(光による胚軸伸長抑制等)、栄養成長(バイオマス蓄積)および生殖成長(花芽形成)を促進する植物の正の成長調節因子である。二酸化窒素シグナルを受容し、細胞内シグナルに変換するセンシング遺伝子の特定は該制御機構解明の最重要課題の一つであるが、該遺伝子の情報は皆無に等しい。本研究では二酸化窒素センシング遺伝子の特定と受容機構の理解をめざす。胚軸伸長を指標として、シロイヌナズナT-DNA挿入変異体から二酸化窒素非感受性株を選抜、二酸化窒素センシング遺伝子を特定した。更に、二酸化窒素は該二酸化窒素センシング遺伝子の制御下にある一連の遺伝子群の発現を抑制することを見出した。
|