長野市松代町の池庭の状態を調査した。30年前に調査された城下町中心区域の中では、池庭が存続しているのが70軒と、半減していた。利用は鑑賞がほとんどである。子供が少なくなった。一方で、蛍は復活しつつある。他の城下町でも、池庭を持つ屋敷には後継者が住まず、池庭が減少しつつある事が判明した。結果的に、地域固有の景観が少なくなっている。米沢市では痕跡もなく、博物館内に昔の絵図や遺構を展示しているのみである。痕跡でも残していく努力は、他の城下町でも見られなかった。かつての地域固有の景観を残す計画は、見られなかった。今後の課題である。
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