研究成果の概要 |
非対称なジアリールメチレン構造を有するイミダゾリノン誘導体geo-DAINを設計し、その合成と蛍光特性を評価した。Geo-DAINは緑色蛍光タンパク質の発色団構造をモデルとした蛍光低分子であり、E,Z-幾何異性が存在する。Geo-DAINの合成は、イミデートとイミノエステルとの縮合反応を用いて実施した。Geo-DAINの光学特性として、波長の異なる光の照射によって、E,Z-異性体間での可逆的な変換が可能であり、また、粉末状態や凍結溶液状態において異なる色の蛍光を発することが判明した。本特性は2種の蛍光ON構造を有する蛍光スイッチ分子の開発に繋がる結果であり、その応用に期待がもたれる。
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