研究課題/領域番号 |
15K07880
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研究機関 | 福山大学 |
研究代表者 |
町支 臣成 福山大学, 薬学部, 教授 (10248297)
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研究分担者 |
波多江 典之 北海道医療大学, 薬学部, 准教授 (30449912)
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研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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キーワード | azafluorenone / onychine / protoberberine / alanglumkloid A / alanglumkloid B / pyrrolo[2,3-c]quinoline / electrocyclization / microwave |
研究実績の概要 |
平成27年度は、計画通り次の3つの項目を実施した。計画Ⅰ-① Azafluorenone構造のonychine及びその関連化合物の全合成と評価:入手が容易なindene誘導体を元に、アザトリエンとなるオキシム体の合成、そして、そのオキシム体に対してMW照射下熱環化反応によりazafluorene骨格構築後、酸化により、onychineの全合成を達成できた。そして、本法を利用して、indenoisoquinoline類合成を検討中である。計画Ⅰ-② Protoberberineアルカロイドalanglumkloid A及びBの全合成:Protoberberine構造のalanglumkloid A, Bは当初の計画通り、鍵化合物となる2-アルケニルアルドオキシム体を合成後、続いてB環部の形成により全合成研究を展開することができ、標的分子の合成は行うことができたところであり、継続して各ステップの最適化を行っている。計画Ⅱ-① Pyrrolo[2,3-c]quinoline構造のtrigonoine Bの全合成:本標的化合物の基本骨格であるpyrrolo[2,3-c]quinoline構造を合成する基礎検討を実施し、現時点ではイソシアナートを組み込んだ2-アザヘキサトリエン型化合物を合成でき、鍵反応の電子環状反応に付すことで骨格合成までは達成することが出来ている。また、イソシアナートを組み込んだ2-アザヘキサトリエン型化合物に対する電子環状反応の一般性をみる目的で数種の複合複素環合成もあわせて検討実施し、研究データを得ている。そして、合成中間体を含め、活性評価試験を実施している。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
当初の予定通り研究を推進できているので、このまま研究を推進していきたい。
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今後の研究の推進方策 |
いずれの研究課題も平成28年度に継続するものであり、標的化合物の全合成を完成後、研究成果を論文投稿する準備をしていく。さらに、平成28年度に予定しているように誘導体合成を実施し一連の化合物ライブラリー構築を行うとともに、活性評価試験を実施し創薬標的分子の創生を目指した探索研究へと展開していく。
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次年度使用額が生じた理由 |
平成27年度中に概ね予定通り研究成果を出すことができ、その成果を発信すべく国内の学会等では発信してきた。さらに海外への研究成果の発信を考え、平成28年度に国際学会での発表を計画したため、助成金を繰り越すことにした。
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次年度使用額の使用計画 |
平成27年度に実施した研究成果の一部について下記のタイトルで発表を計画している。 "Concise Synthesis of azafluorenone alkaloid, onychine and its application to indeno[1,2-c]isoquinolines" 国際学会:27th International Conference on Organometallic Chemistry 2016、場所:Melbourne Convention and Exhibition Centre, Melbourne Australia 、開催期間:2016.7.17-22
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