本研究では、大腸癌の悪性形質と関係する糖転移酵素β-1,4-ガラクトース転移酵素 (β4GalT) 4に着目し、この酵素の機能と転写制御機構を解析した。β4GalT4遺伝子の転写は、転写因子Sp1で制御されていることを見出した。次に、β4GalT4遺伝子の転写制御機構に着目して、この酵素遺伝子の発現をモニターするセンサー細胞を樹立した。Sp1のDNAへの結合を阻害するMithramycin AやMAPKを阻害するU0126を用いて、樹立したセンサー細胞の薬剤スクリーニングへの有用性を明らかにした。さらに、樹立したセンサー細胞が大腸癌幹細胞の薬剤スクリーニングへと応用が可能であることを示した。
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