研究課題
デキサメタゾンのヒスタミンH1受容体遺伝子発現への影響を検討したところ、ステロイドの濃度により遺伝子発現を抑制したり上昇させるという二面的な効果があることがわかった。しかし、動物実験で得られたヒスタミンH1受容体遺伝子発現効果と比較してその効果は顕著でなかった。これは、in vivoにおいてはステロイドがヒスタミンーサイトカインネットワークなどにおいてヒスタミンH1受容体遺伝子だけでなく、サイトカイン遺伝子の発現にも影響した相乗効果が見られているためと考えられた。また、ステロイドシグナルの抗アレルギー効果は大きく分けて(1)ステロイド受容体・ステロイド複合体の2量体がGREに結合し転写活性を上昇または抑制するシグナル、(2)単量体ステロイド受容体・ステロイド複合体がAP-1などの転写活性を抑制することによる。本年度の成果により、(2)に対してはマーキアインの影響はないことが明らかとなった。
2: おおむね順調に進展している
ステロイドシグナルの抗アレルギー効果は大きく分けて(1)ステロイド受容体・ステロイド複合体の2量体がGREに結合し転写活性を上昇または抑制するシグナル、(2)単量体ステロイド受容体・ステロイド複合体がAP-1などの転写活性を抑制することによる。本年度の成果により、(2)に対してはマーキアインの影響はないことが明らかとなった。今後(1)に対するマーキアインの効果について明らかにしていきたいと考える。
マーキアインは単量体ステロイド受容体・ステロイド複合体のAP-1の転写活性抑制には影響しなかったことから、ステロイド受容体・ステロイド複合体の2量体がGREに結合し転写活性を上昇または抑制するシグナルに対する影響について明らかにしていきたい。また、マーキアインのステロイドシグナル増強効果を動物レベルで証明していきたいと考えている。
3月に納品となり、支払いが完了していないため。
4月に支払いが完了する予定である。
すべて 2017 2016
すべて 雑誌論文 (3件) (うち国際共著 1件、 査読あり 3件、 オープンアクセス 3件、 謝辞記載あり 1件) 学会発表 (5件) (うち国際学会 2件)
J Med Invest
巻: 64 ページ: 122-128
10.2152/jmi.64.122
J Pharmacol Sci.
巻: 130 ページ: 212-218
10.1016/j.jphs.2016.02.002
Acta Otolaryngol.
巻: 136 ページ: 409-413
10.3109/00016489.2015.1129555