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2017 年度 実績報告書

死細胞により誘発される炎症応答が老化に伴って悪化する仕組みの解明

研究課題

研究課題/領域番号 15K07949
研究機関東邦大学

研究代表者

永田 喜三郎  東邦大学, 理学部, 教授 (10291155)

研究分担者 小林 芳郎  東邦大学, 理学部, 教授 (10134610) [辞退]
研究期間 (年度) 2015-04-01 – 2018-03-31
キーワード老化 / アポトーシス / 炎症 / マクロファージ / 貪食
研究実績の概要

老化に伴うアポトーシス細胞に対するマクロファージ貪食能の低下がマクロファージ自体の細胞老化に忌諱するのか、または老化に伴う個体環境の変化(個体老化)に起因するのか調べるため、老化マクロファージの若年マウスへの移植実験を行った。本実験では、レシピエントとして腹腔マクロファージを枯渇処理した若年マウスを、ドナーとして骨髄細胞から誘導した長期培養マクロファージを用いた。
マクロファージの枯渇は、リポソーム化したクロドロネート(細胞毒)を用い、これをマクロファージが選択的に取り込むことによってアポトーシスに陥らせることによって行った。
まず用いた長期培養マクロファージが老化マクロファージとして用いて問題ないかを確認するため、老化マーカーであるbeta-SA-galactosidaseの発現とがん抑制遺伝子であるp53の活性化を検証した。その結果、培養三ヶ月で両マーカーとも検出され、三ヶ月培養マクロファージが老化マクロファージに匹敵することを確認できた。
得られたマクロファージを後期アポトーシス細胞とともにレシピエントマウスに移植し、経時的に炎症応答を調べたところ、コントロールとして行った若年マクロファージを移植したときと比べて、有意に炎症応答の増強および炎症応答の終息遅延がみられた。これらの結果から、老化に伴うマクロファージの貪食能の低下は、マクロファージ自体が細胞老化することに原因があると推察された。

  • 研究成果

    (6件)

すべて 2017

すべて 学会発表 (6件)

  • [学会発表] ネクローシス細胞により誘発される炎症応答の終息と好酸球の関わり2017

    • 著者名/発表者名
      懸川奈央、佐藤麻実、石神昭人、小林芳郎、永田喜三郎
    • 学会等名
      生命科学系学会合同年次大会 (第40回日本分子生物学会集会)
  • [学会発表] 腹腔常在性マクロファージの貪食応答に対する環境エンリッチメントの効果2017

    • 著者名/発表者名
      大滝桃子、小鹿成二、西村まゆみ、柿沼志津子、島田義也、小林芳郎、永田喜三郎
    • 学会等名
      生命科学系学会合同年次大会 (第40回日本分子生物学会集会)
  • [学会発表] がン抑制遺伝子PHLDA3の機能喪失性変異と機能解析2017

    • 著者名/発表者名
      冨永航平、西川雷羅、山口陽子、永田喜三郎、大木理恵子
    • 学会等名
      生命科学系学会合同年次大会 (第40回日本分子生物学会集会)
  • [学会発表] ヒト培養表皮を用いたアスコルビン酸の紫外線による細胞傷害抑制効果および関連遺伝子発現への影響2017

    • 著者名/発表者名
      河島早紀、滝野有花、近藤嘉高、永田喜三郎、斉藤紀克、大澤肇、栗田克己、佐藤安訓、吉田雅幸、石神昭人
    • 学会等名
      生命科学系学会合同年次大会 (第40回日本分子生物学会集会)
  • [学会発表] マクロファージRAW264.7細胞から放出されるエクソソームの定量プロテオーム解析2017

    • 著者名/発表者名
      宮崎優輝、藤田泰典、川上恭司郎、永田喜三郎、伊藤雅史
    • 学会等名
      生命科学系学会合同年次大会 (第40回日本分子生物学会集会)
  • [学会発表] Akt抑制因子PHLDA3の新規結合分子PH3IPはAkt活性を制御する2017

    • 著者名/発表者名
      山口陽子、西川雷羅、陳ヨ、斉藤梢、広川貴次、八田知久、夏目徹、永田喜三郎、大木理恵子
    • 学会等名
      生命科学系学会合同年次大会 (第40回日本分子生物学会集会)

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公開日: 2018-12-17  

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