カポジ肉腫関連ヘルペスウイルス(KSHV)は感染者の免疫不全時にカポジ肉腫やB細胞性リンパ腫(PEL)を引き起こす。KSHVがコードするLANAは、Wntシグナルの負の制御因子GSK3βのリン酸化能を抑制することで、Snailの安定化を誘導することを見出した。また、KSHVは感染細胞内のIRE1やPEAKの発現を減少させ小胞体ストレス応答(UPR)を抑制することで感染細胞内の細胞死を阻害すると考えられる。また、抗PEL化合物の探索も実施し、Diallyl trisulfide、化合物XとY、メチルセレニン酸と亜セレン酸ナトリウムがPEL細胞にアポトーシスを誘導することを明らかにした。
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