野生型のC57Bl/6Jマウスに一酸化窒素合成酵素 (NOS) 阻害剤で内皮障害を惹起するL-NAME、血圧を上昇させる angiotensin II、リジルオキシダーゼ阻害剤で弾性線維の脆弱化を惹起するBAPNの3つの薬剤(以下LABと略記)を合わせて投与することで、高率に大動脈解離の発症を惹起し得る新規の薬剤誘発性大動脈解離モデルマウスを確立することに成功した。さらに、スタチンがLABモデルの大動脈解離発症を抑えること、その抑制効果には血管内皮細胞におけるERK5 活性化が関与していることをマウスモデルおよびヒト臍帯静脈内皮細胞を用いて明らかにした。
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