研究課題
基盤研究(C)
カイニン酸(KA)誘発てんかんモデルにて、PEG2合成に関わる酵素とEP3受容体の発現が増加し、PGE2が海馬で産生された。培養海馬切片のKA毒性は、EP3作動薬が悪化させ、EP3拮抗薬が抑制した。KA投与後痙攣行動、海馬の神経細胞脱落、グリア細胞の活性化、炎症性物質の発現は、野生型に比べEP3欠損型で有意に軽度だった。以上より、EP3受容体は痙攣行動を悪化させ、痙攣後の炎症反応と神経細胞死を促進することが示唆された。EP3受容体はてんかん治療のターゲットとなりうる。
神経薬理学