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2016 年度 実施状況報告書

シグマ受容体シャペロンによる細胞保護作用およびμ-受容体機能調節の機序解明

研究課題

研究課題/領域番号 15K07977
研究機関星薬科大学

研究代表者

森 友久  星薬科大学, 薬学部, 准教授 (40366331)

研究期間 (年度) 2015-04-01 – 2018-03-31
キーワードSigma-1 receptor / Bcl-2 / Caspase / GSK-3β
研究実績の概要

Sigma-1受容体chaperone (Sig-1R)およびのBcl-2のCHO細胞へ過剰発現する事により、GSK-3βの脱リン酸化およびNF-κBの抑制が認められた。また、Sig-1RのsiRNAによるノックダウンでは、staurosporineにより誘発されるcaspase-3の活性化は増強された。一方、Bcl-2のsiRNAによるノックダウンによりstaurosporineにより誘発されるcaspase-3の活性化は抑制された。逆に、Sig-1Rの過剰発現では、staurosporineにより誘発されるcaspase-3の活性化を抑制しなかったが、Bcl-2の過剰発現はにcaspase-3の活性化に対して全く抑制を示さなかった。よって、Bcl-2は、Sig-1Rとは異なり、staurosporineによるcaspase-3の活性化に対して抑制作用を示さない可能性が示唆された。一方、staurosporineによりGSK-3βの著明な活性化が観察されたが、この活性化はBcl-2の過剰発現で抑制された。逆に、staurosporineによるGSK-3βの活性化はSig-1Rにより全く抑制されなかったことより、staurosporine処置下においてSig-1RとBcl-2によるGSK-3βに対する活性化調節作用は明らかに異なる事が示された。これまでの報告で、Sig-1Rは酸化ストレスに対してNF-κB/Bcl-2経路を介して細胞保護作用を示すことが明らかとされてきているが、本研究により、Bcl-2は、GSK-3βの活性化を著明に抑制することを初めて見出し、ミトコンドリアにおいてSig-1RとBcl-2はそれぞれcaspase-3およびGSK-3βを調節する事により細胞保護作用を惹起する事が示唆された。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

本年度、ミトコンドリアにおけるSigma-1 receptorとBcl-2の細胞保護作用の違いを明らかにすることができ、ほぼ予定通り研究が遂行されている。

今後の研究の推進方策

今後は、オピオイド鎮痛薬により身体依存におけるsigma-1 receptorの重要性について動物および培養細胞を用いて検討していく。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2016

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] 覚せい剤による急性毒性とシャペロンタンパク質による保護作用2016

    • 著者名/発表者名
      森 友久
    • 学会等名
      第75回日本公衆衛生学会総会
    • 発表場所
      グランフロント大阪
    • 年月日
      2016-10-27

URL: 

公開日: 2018-01-16  

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