研究実績の概要 |
本研究課題は,糖尿病の発症前,肥満時に観察される高インスリン血症を改善することにより,過度の肥満,種々生活習慣病の予防・改善に寄与する物質を探索することを目的とする.本研究の初年度の成果としては,生薬「コウズク」から,フェニルプロパノイド成分の一部にマウスにおいて,肝中性脂肪含量の低減と耐糖能の改善を見いだし,日本生薬学会第62回年会などで報告している.今後,化合物の確保ができ次第,長期投与時における,インスリン分泌に与える影響などを検討していく予定である.さらに,ブラジル生薬である Carapa guianensis より得たリモノイド成分に肝細胞内中性脂肪低減作用を見いだし,既に報告している (Tetrahedron, 71, 2753-2760 (2015)).
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