医薬品開発の新戦略としてポリファーマコロジー医薬(多重標的性を有する医薬)が期待されつつある。本研究課題では、当研究代表者らがこれまで提案している一創薬手法であるマルチ創薬テンプレート手法を用い、ポリファーマコロジー活性化合物を創製した。また創製化合物が下流シグナルに及ぼす影響を検討することで、真に医薬リードたり得る化合物へ展開した。これら一連の研究により、マルチ創薬テンプレート手法のポリファーマコロジーへの応用展開という、新たな活性化合物創製手法の創出に先鞭を付けることができただけでなく、がん治療を指向した戦略的基礎創薬化学研究に明確な方向性と学術基盤を付与することができたと考えている。
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