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2016 年度 実施状況報告書

SHIP2阻害に基づく新規インスリン抵抗性改善薬の創製

研究課題

研究課題/領域番号 15K08020
研究機関富山大学

研究代表者

豊岡 尚樹  富山大学, 大学院理工学研究部(工学), 教授 (10217565)

研究期間 (年度) 2015-04-01 – 2018-03-31
キーワードCP-2 / CP-3 / Aktのリン酸化 / Echelon社
研究実績の概要

インシリコスクリーニングによって同定し、Aktのリン酸化を指標とした評価により見出した2種類のシード化合物(CP-2, CP-3)について誘導体合成を行った。昨年度はCP-2について20種類の誘導体の合成とセルベースの評価において、オリジナルのCP-2を凌駕する誘導体を見出した。今年度は、CP-3について12種類の新規化合物である誘導体合成を完了した。さらに、Aktのリン酸化を指標とした in vitro の評価を行ったところ、CP-2の場合と同様、オリジナルを超える誘導体を2種見出した。Aktのリン酸化の亢進は、標的酵素であるSHIP2以外にもSHIP1, PTEN等の阻害によっても引き起こされるため、次のステップとして、セルベースで評価したAktのリン酸化が標的酵素であるSHIP2の直接阻害によるものかを評価する必要がある。シード化合物(CP-2, CP-3)およびオリジナルを超える評価を得たCP-2誘導体1種類とCP-3誘導体2種類について、SHIP2の直接阻害評価の検討を行ったが、評価系が安定せず、信頼できる結果を得ることができなかった。そこで、この直接阻害評価を外部業者へ委託するため、種々検索した結果、Echelon 社に委託することにし、現在その評価を検討中である。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

インシリコスクリーニングによるシード候補化合物の選定およびそれらのAktのリン酸化を指標としたセルベースでの評価によるリード化合物(CP-2, CP-3)の同定までは順調に進展している。さらにCP-2, CP-3の構造を基にそれぞれ20種、12種の新規誘導体の合成も達成し、これら誘導体の中には、オリジナルのCP-2, CP-3を超えるAktのリン酸化を亢進する化合物の同定にも至っている。次のステップであるSHIP2の直接阻害の検討において、かなりの時間を要しており、この点において本計画がやや停滞している。

今後の研究の推進方策

これまでの検討結果を特許として申請することを考えており、学会発表および論文公表をすべて控えてきたが、SHIP2の直接阻害の点でやや停滞していることから、特許申請を行うことを取りやめ、今後成果を学会発表および論文として公表する方向としている。そのためには、現在外部業者(Echelon 社)に依頼しているSHIP2の直接阻害活性評価を待って、セルベースでのAktのリン酸化亢進がSHIP2直接阻害であることが判明すれば、iv vivoでの血糖降下作用、HbA1C値等を評価し、学会発表および論文として公表する準備を整えていくことを考えている。

次年度使用額が生じた理由

他の予算があったこと、および前年度の繰り越しがあったため予算を繰り越した。

次年度使用額の使用計画

来年度は最終年度であるため、学会発表および論文として公表できるよう、一層の進展を目指す。

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公開日: 2018-01-16  

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