現在までに、非ステロイド性抗炎症薬として知られているフルルビプロフェンが小胞体ストレスを抑制できる可能性を示して来た。さらに、フルルビプロフェンの標的タンパク質はアルデヒドデヒドロゲナーゼ(ALDH)である可能性を示してきた。今回、ALDH標品を用いた検討の結果、フルルビプロフェンはALDH活性を上昇させることが示された。また、小胞体ストレス誘起試薬を細胞に処置することにより、ALDHはミトコンドリアにおいて凝集し、その凝集はフルルビプロフェン処置により抑制される可能性が示された。従ってフルルビプロフェンはALDH活性上昇効果と小胞体ストレスによるALDH凝集抑制効果を有する可能性が示された。
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