糖尿病はアルツハイマー病やパーキンソン病などの神経変性疾患の危険因子であると考えられている。本研究では、糖尿病における慢性炎症とその制御に関わる脂質メディエータ及び各標的タンパク質の機能に着目する。ミクログリアによるTLR4刺激によるサイトカイン産生に対するβヒドロキシ酪酸の受容体HCA2の作用を調べ、以下の結果を得た。 ミクログリア細胞株BV-2において、 β-HBはLPS誘導性のIL-6とIL-1βのmRNA産生を抑制した。また、MAPK経路のERKのリン酸化の抑制は観察されたが、NF-κB経路のシグナルを顕著に抑制する作用は観察されなかった。
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