研究課題
1.脳梗塞巣におけるヘパラナーゼ (HPSE)、ヒアルロニダーゼ (HYAL)タンパク質の発現量の経時変化を調べた。その結果、梗塞誘導3から24時間後においてHYAL1およびHYAL4の発現増加が認められた。HYAL2の発現量は梗塞巣では変化しなかった。HPSEは、不活性型のPro-HPSEがカテプシンLによって切断を受けると活性型HPSEになることが知られている。梗塞巣におけるHPSEの発現量をこれまでPro-HPSEを認識する抗体を用いて調べてきたが、活性型HPSEを認識する抗体を用いて調べたところ、脳組織では検出できなかった。そこで、梗塞巣から組織抽出液を調製し、HPSE活性そのものを調べた結果、梗塞巣のHPSE活性は健常組織に比べて優位に増加していた。2.不死化脳血管内皮細胞にACRおよび低酸素処理を行うとHSの発現量が減少するが、活性型HPSEを認識する抗体で調べると、活性型HPSEの発現量に変化は認められなかったので、その詳細を調べた。HEK293細胞にHPSE cDNAを形質導入した後に、ACR処理を施し、細胞抽出液中のHPSE活性を測定した結果、HPSE活性の微増が認められた。しかしながら、ACR処理による活性型HPSEの発現量の増加は認められなかった。また、活性型HPSEタンパク質を購入し、ACR処理を施してその活性を調べたが、ほとんど活性に変化は認められなかった。そこで、Pro-HPSEのみを含む培養液を調製し、ACR処理するとHPSEの活性増加を示唆するデータを得た。3.脳梗塞モデルマウスに脳保護薬としてN-アセチルシステイン (NAC)、HPSE阻害剤として低分子ヘパリン、HYAL阻害剤として低分子CSを同時投与したところ、NACと低分子ヘパリンの同時投与に比べて更に減少効果が認められた。
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