研究課題/領域番号 |
15K08077
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研究機関 | 奈良県立医科大学 |
研究代表者 |
浪崎 正 奈良県立医科大学, 医学部, 講師 (20526850)
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研究分担者 |
野口 隆一 奈良県立医科大学, 医学部, 助教 (30423908)
吉治 仁志 奈良県立医科大学, 医学部, 教授 (40336855)
北出 光輝 奈良県立医科大学, 医学部, 助教 (40526795)
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研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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キーワード | farnesoid X receptor / ウルソデオキシコール酸 |
研究実績の概要 |
実臨床では降圧薬として使用されているヒドララジン(HYD)のDNAメチル化阻害によるOCT1の発現上昇が、Soの肝内への取込みを肝特異的に上昇させ得る。HYD併用So減量投与はHCCに対する腫瘍増殖抑制効果を減弱することなく、副作用の軽減が期待できる。HYDのメチル化阻害作用は濃度依存性に増強効果が報告されているため[Candelaria M et al, PLOS ONE(2012)]、予備実験でWST-1 assayを使用してHYDの至適濃度を設定する。その後SoとHYDの併用効果を様々な濃度の組合せで、肝癌細胞のOCT1発現や増殖抑制効果をできるだけ複数の肝癌細胞株で様々な角度から多面的に検討する。 HYDの濃度でWST assayで肝癌細胞(HepG2、Huh7)の増殖に対する影響を 検討したところ、臨床用量の約100倍でも全く抑制されない。 トランスポーターを制御するfarnesoid X receptor(FXR)に焦点をあて、発癌抑制作用を検討する。その前段階として同じ胆汁酸であるウルソデオキシコール酸(UDCA)の肝線維化・発癌効果を検討した。さらに我々がこれまで肝発癌および肝線維化抑制効果報告してきたARBを (Namiskai, Yoshiji et al. J Gastroenterol 2014;Namiskai, Yoshiji et al BMC Res Notes. 2009)併用する。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
UDCAに肝発癌効果は見られず、しかしUDCAとARBを併用することにより相乗的に肝線維化抑制効果を認め報告した(Namiskai, Yoshiji et al. J Gastroenterol 2016)
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今後の研究の推進方策 |
farnesoid X receptor作動薬の線維化発癌作用を検討中である。
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次年度使用額が生じた理由 |
コンピューターが壊れたため購入
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次年度使用額の使用計画 |
約5年間
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