白金系抗癌剤のオキサリプラチン(L-OHP)は、消化器がんに対する癌化学療法において汎用される薬剤の一つであるが、その有害事象でる末梢神経障害は多くの患者で認められ、癌化学療法施行中止へと繋がる完全奏功の妨げとなっている。“Stop and Go療法”やCa or Mg投与などの対処方法が存在するが、未だ決定的な解決には至っていない。そこで本研究では、L-OHP誘発末梢神経障害の発現リスクを未然に防ぐための薬物動態学的(PK)/毒性薬理学的(TD)評価方法を目的として、大腸がんモデルラットにおけるL-OHP反復投与後の血漿中L-OHP濃度と末梢神経障害の発現との関連性について詳細に検討した。
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