研究課題/領域番号 |
15K08112
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研究機関 | 愛知学院大学 |
研究代表者 |
浦野 公彦 愛知学院大学, 薬学部, 講師 (10447865)
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研究分担者 |
國正 淳一 愛知学院大学, 薬学部, 教授 (70263100)
奥田 真弘 三重大学, 医学部附属病院, 教授 (70252426)
村木 優一 三重大学, 医学部附属病院, 副薬剤部長 (50571452)
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研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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キーワード | HIV / 薬薬連携 / 血中濃度 |
研究実績の概要 |
HIV/AIDS治療を成功させるためには,継続的に抗HIV薬を有効血中濃度域に保ち,HIVの増殖と副作用を抑制することが必要であり,患者の服薬アドヒアランスを良好に維持することが重要である.近年HIV診療における薬剤師の役割の重要性が近年注目されているが,病院のHIV診療チーム薬剤師が薬局薬剤師と協力して,薬学的ケアを行っていくことは重要である. 近年の薬薬連携の重要性に伴い,近隣の薬局との連携体制の構築が喫緊の課題であるとの判断により,連携体制の構築を行うことを最優先課題として取り組んだ.三重大学病院(当院)では地域の応需薬局との質の高い薬薬連携を達成することを目的として三重大学病院医療薬学研究会(研究会)が開催されているが,本研究課題について,研究会に参加している近隣の4薬局に対して,HIV診療プロトコールについての説明を行い,連携体制についての検討を行った.また,研究会ではHIV診療に関する研究会を開催し,近隣の薬局からHIV患者に対する現状と課題および病院薬剤師からHIV診療の情報提供と医師からのHIV薬物療法,チーム医療についての講演を行い,医師と薬局薬剤師との意見交換を行った. 薬薬連携は,現在は即時的な連絡についてはお薬手帳,電話連絡等により行っているが,当院で運用を開始したトレーシングレポートを利用した薬局から医師へのフィードバックを活用し,HIV診療に関連した情報収集を今後行っていく予定である. 現状のHIV患者についての調査は継続中であり,プロトコールについての検証と改定については随時行う予定である.また,抗HIV薬の血中濃度測定については,現在測定方法の検討を進めており,今後は患者の血中濃度測定について順次進めていきたい.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
薬局との連携体制の構築については,順調に進んでいるが,血中濃度の測定については,測定方法を現在検討中であり,当初の予定よりやや遅れている.
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今後の研究の推進方策 |
患者情報の抽出をさらに進め,薬局との情報連携に必要な基礎情報を抽出する.薬局との連携体制の構築については,臨床検査値やトレーシングレポートの連携運用を進め,薬局からのフィードバックを解析する.また,血中濃度測定については,測定方法の検討を進め,外部委託による測定も行う予定である.
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次年度使用額が生じた理由 |
連携体制の構築と現在の患者情報の情報収集に時間を要したことにより,血中濃度測定についての検討が十分に行えなかったことから,経費が次年度へ持ち越された.
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次年度使用額の使用計画 |
次年度には研究費の使用計画としては,当初の予定通り消耗品の購入,旅費,成果投稿料等にあてる予定である.
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