ヒト膵臓がん細胞に対して、トログリタゾンの作用機序を検討したところ、クロマチンの凝集、Caspase 3活性の上昇、Bax/Bcl比の増加が認められ、Caspase依存的なアポトーシスが示唆された。またこの経路の一部はJNK経路が関与していた。さらに、トログリタゾン処置により、DNA修復酵素に関与するERCC1の発現量の低下を認められた。白金製剤との併用処置にて、相乗効果が認められたが、ERCC1に変動は認められず、他の機序による相乗効果であることが考えられた。 さらに、担がんマウスモデルを用いた検討において、トログリタゾン経口投与において、有意な抗腫瘍効果も認められた。
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