リンパ管形成過程はがんの転移や炎症への関与など多くの病気の進展に深くかかわっている。本研究ではFoxO1転写因子の欠損がリンパ管形成にどのような影響を与えるかを、尾のリンパ管形成過程のマウスモデルを用いて解析を行った。内皮細胞特異的にFoxO1を欠損したところ、内皮細胞の移動および増殖異常によるリンパ管網の形成異常が認められた。その原因遺伝子として、FoxO1欠損により最も発現が低下する遺伝子であるCXCR4を新たに見いだした。これらのことからリンパ管形成過程においてFoxO1遺伝子とその下流の遺伝子が重要な寄与をしていることが明らかになった。
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