体内時計の乱れは生活習慣病、癌等の危険・増悪因子となる。日周性・環境への同調性をもつ概日適応システム(CAS)は、時計遺伝子Bmal1等による分子時計を基盤に、全身の多様な生理機能の時間統御を司り、疾患に抗う適応系を束ねる。本研究で、CASを駆動する蛋白質修飾・結合オシレータの中核となる時計転写因子BMAL1の日周性リン酸化の振動機構を解明した。さらにUVに同調応答するBMAL1、ヒートショック応答転写因子HSF1、癌抑制転写因子p53のネットワークによる時刻依存的クロストークの動態/構造基盤を解析し、細胞ストレスによるCASの賦活機序を解明した。本成果はCASを標的とする新たな医療に繋がる。
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