研究課題
基盤研究(C)
本研究はコリン作動性神経系機能の加齢に伴う低下が嗅覚機能に最も早く現われると予想し,嗅球のアセチルコリン放出,血流調節について調べ大脳新皮質の結果と比較した.その結果,老齢ラットで前脳基底部刺激によるアセチルコリン放出が嗅球で最も少なく,血流調節には関与しないこと,一方で嗅覚刺激による血流増加で観察される嗅覚感受性がα4β2型ニコチン受容体を介して高まることを明らかにした.この結果から,嗅球のコリン作動性神経系機能が認知機能低下の早期診断マーカーとなる可能性が示唆された.
環境生理学