これまで、哺乳類の心筋細胞の恒常性維持において、心筋細胞保護効果が重要な役割を担っていることを報告してきた。近年、eIF4A阻害剤であるシルベストロールが、がん原遺伝子の発現を低下させ、抗がん作用を示すこと及びeIF4ファミリーのeIF4Bの活性化にSTAT3/Pim-1キナーゼが関与することが報告されている。 本研究では、細胞間接着に関与するN-cadherinに着目し、STAT3/Pim-1/eIF4B/ N-cadherinシグナルを介する心筋細胞における保護効果を検討した。 本研究成果は、STAT3/Pim-1を介する細胞間接着構造の制御による心筋細胞保護効果の可能性を提唱するものである。
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