強力な血小板凝集作用、血管・気管支平滑筋収縮作用をもつトロンボキサン(TX)はCOXおよびその下流のTX合成酵素(TXAS)の作用で生成されるが、LPS腹膜炎モデルを用いた検討により、骨髄由来のマクロファージおよびTリンパ球がTX-TP受容体シグナルを介してそれら細胞の動員およびVEGF-Cの発現誘導を介して炎症性リンパ管新生を増強させることを見出した。Tリンパ球のTP受容体が獲得性免疫を制御する報告はあるが、炎症性リンパ管新生への関与はいままで報告がなく、この検討により新たな知見を得ることができた。
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