小型実験動物(モルモット、ラット、マウス)の摘出肺静脈心筋における細胞内Ca2+依存性自発活動を顕在化させる要因を検討した。肺静脈へのchronicおよびacuteな伸展刺激は脱分極電流と再分極電流のバランスを変化させ、緩徐脱分極を出現させ、自発活動を誘発することが判明した。アドレナリンα受容体刺激はNa+/Ca2+交換機構電流を介して、β受容体刺激はCaチャネル電流及び持続性Na+電流を介して、緩徐脱分極を強化し、自発活動を誘発することが判明した。伸展活性化チャネル、Na+/Ca2+交換機構、持続性Na+電流の抑制が、肺静脈心筋自発活動および心房細動の抑制に有効であることが示唆された。
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