Wntシグナル伝達は疾病や胚発生において重要な役割を担っており、細胞内でのβ-cateninのタンパク質量が鍵となる。本課題では、質量分析により、β-cateninの分解複合体であるAxinと結合するタンパク質として、酵母のGID関連遺伝子の1つであるWDR26を同定し、WDR26のβ-catenin分解時における分子機構を解析した。 その結果、WDR26はAxinを介して、β-cateninのユビキチン化を促進すること、他のGID関連遺伝子もβ-cateninをユビキチン化すること、WDR26を介したβ-cateninの分解時に新規のリジン残基がユビキチン化されることなどが明らかになった。
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