研究課題
Elongin A(EloA)-ユビキチンリガーゼ(E3)とCockayne syndrome B(CSB)タンパクとの細胞内での結合性の有無を検証するため、EloA、Cul5はそれぞれHalo-tag、mCherryと、CSBはGFPとの融合タンパクとして発現させ、蛍光共鳴エネルギー移動(FRET)法を用いてこれら因子間の相互作用について解析した。その結果、EloA及びCul5とCSBとの会合が、各種(camptothecin、etoposide、methyl methanesulfonate、aphidicolin、hydroxyurea等)のDNA傷害刺激並びにα-amanitin、DRB等のRNAポリメラーゼIIの伸長阻害剤により顕著に促進されることが判明した。また、UV照射刺激後のEloAとCul5間の会合がCSBの存在により顕著に促進されること、さらには、EloA-E3が細胞内のDNA傷害部位にリクルートされるのにCSBの存在が必須であること等を明らかにした。続いて、EloAの各種欠失変異体を用いてEloA-CSB間或いはEloA-Cul5間の結合性とDNA傷害部位へのリクルートメントとの関連について解析した。その結果、EloA-CSB間の結合性とリクルートメントとの間には相関が認められたが、EloA-Cul5間については、EloAのBC box欠失変異体のようにCul5との結合性は喪失するもののリクルートメントには異常をきたさないものが存在することが判明した。以上より、EloAはCul5とE3複合体を形成するより以前にDNA傷害部位にリクルートされ得ると考えられた。
すべて 2017 その他
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J. Biol. Chem.
巻: 292 ページ: 6431-6437
10.1074/jbc.C117.777946.