本研究では、モノアシルグリセロールリパーゼ(MGL)のエネルギーホメオスタシスにおける役割を明らかにするために、MGL欠損マウスおよびCB1-MGL二重欠損マウスを用いた解析を行った。MGL欠損マウスは特に小腸における脂質吸収が遷延しており、これはカンナビノイド受容体CB1に非依存的な現象であることを見出した。MGL欠損マウスおよびCB1-MGL二重欠損マウスはいずれも脂肪負荷後に摂餌行動の強い抑制が見られることを見出し、これが迷走神経切除により部分的に回復することから迷走神経系による摂食行動の調節にMGLが関与する可能性を示唆することができた。
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