遺伝性末梢神経障害であるCharcot-Marie-Tooth病(CMT)原因遺伝子COX6A1のノックアウトマウスが歩行障害を示し、神経伝導速度の低下、神経原性の筋萎縮、COX活性の低下を示した。一方で電子顕微鏡による神経繊維の観察では特別な所見がみられなかった。そこで、ミトコンドリアに存在する金属結合性タンパク質のミトコンドリアフェリチンに着目した。過酸化水素による酸化ストレスを与えたドパミン神経細胞において遺伝子発現量を調べたところ、ミトコンドリアフェリチンの発現量が増加し、神経細胞の保護機能をもつと考えられることがわかった。
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