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2016 年度 実施状況報告書

LentiPlexを利用したTN乳癌の新たな組織学的亜分類の試み

研究課題

研究課題/領域番号 15K08339
研究機関群馬大学

研究代表者

小山 徹也  群馬大学, 大学院医学系研究科, 教授 (50233622)

研究期間 (年度) 2015-04-01 – 2018-03-31
キーワードTNBC / LentiPlex / CASP14 / IGF2BP3
研究実績の概要

材料と方法: 約1万5千の遺伝子に対する網羅的shRNAライブラリーであるLentiPlexをBasal-like TNBC (MDAMB468 HCC7O HCC1143)とnon-TNBC (MCF7 T-47 DBT474)の細胞株に対して、ウイルスの導入率が30-50%になるようにinfectionさせ 、次世代シークエンサーを用いて細胞内に 残存するshRNAを同呈することにより Basal-like特異的に細胞障害性を持つshRNA候補の抽出を試みた。いくつかの候補が同定された。今回はさらにTNBC細胞株3株、non-TNBC細胞株3株を用いてTNBC高発現遺伝子をRNAシークエンス法で検索し、さらに公共データベースRefExを利用して正常組織で低発現である遺伝子をTNBC特異的高発現遺伝子として同定した。上記の2つの方法で重複して同定されたTNBC特異的治療候補であるCaspase-14およびIGF2BP3に関して乳癌の症例における発現を免疫染色で評価し、また培養細胞を使った発現抑制、増殖抑制試験を行った。
結果: CASP14は主に癌細胞質、核内で発現し非癌乳腺組織、間質細胞では低発現であった。またCASP14高発現群(65/248)はTNBC症例で有意に多くRNA sequencingの結果を検証することができた。CASP14高発現群は低発現群と比較して ER陰性、EGFR高発現、Ki67 LI高値症例が有意に多く、癌の悪性度との関連が示唆された。CASP14発現はdatabase、解析では乳癌患者の予後とは有意な関連が見られた。IGF2BP3は免疫染色で高発現群(89/214)はTNBC症例で有意に多く、悪性度との関係が示され、また培養細胞株を用いた検討ではTNBC株での増殖抑制が確認された。さらに検討中である。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

1: 当初の計画以上に進展している

理由

今回網羅的RNA解析を加えたことにより、LentiPlex単独解析より、確実な候補が検出された。特に2つの標的候補(CASP14, IGF2BP3)のTNBCのBiomarkerとして、特にCASP14およびIGF2BP3のTNBCにおける悪性度との関係が確認された。また治療標的としての可能性が示唆された。また治療標的としての高い有用性が確認された。

今後の研究の推進方策

今回の2つの候補遺伝子同定の方法による解析により、より精度の高い候補遺伝子が同定された。さらなる解析を続ける予定である。

次年度使用額が生じた理由

今回消耗品代金が、計画ほどではなかったため、残金が生じた。細胞培養施設に関しては徐々に整備している。

次年度使用額の使用計画

計画の最終年度で、候補遺伝子に関して積極的に検討する予定である。また培養細胞を用いた研究も積極的に行う予定である。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2017 2016

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件、 オープンアクセス 1件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] Caspase14 expression is associated with triple negative phenotypes and cancer stem cell marker expression in breast cancer patients2017

    • 著者名/発表者名
      Tadashi Handa, Ayaka Katayama, Takehiko Yokobori, Arito Yamane, Jun Horiguchi, Takaaki Fujii, Reika Iwakawa-Kawabata, Shinji Yoshiyama, Susumu Rokudai, Pinjie Bao, Navchaa Gombodorj, Halin Bao, Bolag Altan, Kyoichi Kaira, Takayuki Asao, Hiroyuki Kuwano, Masahiko Nishiyama, and Tetsunari Oyama
    • 雑誌名

      Journal of Surgical Oncology

      巻: in press ページ: in press

    • DOI

      in press

    • 査読あり / オープンアクセス
  • [学会発表] Triple negative乳癌における新規治療標的候補CASP14発現の臨床的意義2016

    • 著者名/発表者名
      半田正、横堀武彦、川端麗香、片山彩香、小松恵、山根有人、吉山伸司、堀口淳、西山正彦、小山徹也
    • 学会等名
      第25回乳癌基礎研究会
    • 発表場所
      奈良
    • 年月日
      2016-07-23 – 2016-07-24

URL: 

公開日: 2018-01-16  

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