研究課題/領域番号 |
15K08346
|
研究機関 | 高知大学 |
研究代表者 |
降幡 睦夫 高知大学, 教育研究部医療学系連携医学部門, 教授 (10209158)
|
研究分担者 |
谷内 恵介 高知大学, 医学部附属病院, 特任准教授 (50626869)
岩崎 信二 高知大学, 教育研究部医療学系臨床医学部門, 准教授 (10232654)
|
研究期間 (年度) |
2015-10-21 – 2018-03-31
|
キーワード | 膵癌 / 浸潤転移 / RNA結合蛋白 / RNA結合蛋白 RNA / 免疫組織化学 |
研究実績の概要 |
膵癌細胞における浸潤転移制御因子として同定した、RNA結合蛋白に結合するmRNA (binde of Arl Two:BART)の発現産物が、低分子Gタンパクに対して特異的GAP機能を持ち、さらに直接的にRho GTPase familyに属するRaclとRhoAタンパクの活性調節を行うことで、GAP機能依存的に膵癌の浸潤転移抑制に関与する作用機序を分子生物学的に解明する。さらにBART mRNAも含め、その他RNA結合蛋白及びその結合mRNA由来蛋白に対する抗体を用いて、膵管癌症例で免疫組織化学的検討を行い、浸潤進達度・遠隔転移等の臨床病理学的諸因子との関連や多変量解析による検討を行い、RNA結合蛋白及び結合するmRNAの発現が、特に進行膵管癌での臨床病理学的評価因子となり得るか検討し、膵管癌術後治療方針決定にも応用可能な病理診断の確立を目的とする。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
原則として取り扱う膵管癌を膵管取り扱い規約(第6版補訂版)に基づく乳頭腺癌、管状腺癌、低分化腺癌の3つの浸潤性膵管癌とするが、比較材料として、上皮内癌症例及び浸潤性膵管癌に付随した上皮内癌病変も取り扱い症例及び材料に含める。平成27年度以前における高知大学医学部病理学教室及び医学部附属病院に関連した膵管癌の生検及び手術症例を把握集計し、組織型、進達度、リンパ節転移及び遠隔転移の有無等の臨床病理学的諸因子に関する基本的な統計学的解析を行う。
|
今後の研究の推進方策 |
3種類の膵癌細胞株を培養しているフラスコ内に合成ペプチドを添加し、7日間培養する。ペプチド添加後7日目の細胞からライセートを作成し、抗BARTを用いて免疫沈降を行う。
|