研究課題
我々は膵管癌細胞においても、神経細胞同様にRNA結合蛋白-mRNA複合体候補が何種類か存在している可能性があり、膵管癌細胞における、運動・浸潤時に必須の細胞先端構造物である葉状仮足において、RNA結合蛋白と結合した特定mRNAの発現調節機構が存在し、膵癌細胞の浸潤・転移能に大きな影響を与え得る結果を示してきた。そして、膵管癌材料として乳頭腺癌、管状腺癌、低分化腺癌の3つの浸潤性膵管癌症例を対象とし、平成27~29年度高知大学医学部病理学教室及び医学部附属病院に関連した膵管癌の生検及び手術症例を把握集計し、組織型、進達度、リンパ節転移及び遠隔転移の有無等の臨床病理学的諸因子に関する基本的な統計学的解析を行った。目的とする関連蛋白としてWAVE2をとり上げ、同蛋白がACTN4に結合することで機能し、その発現に関しては、膵管癌における発現を分子生物学的及び免疫組織科学的に検討し、浸潤進達度・遠隔転移等の臨床病理学的諸因子との関連や多変量解析による検討を行い、特に進行膵管癌での臨床病理学的評価因子となり得るか検討し、それぞれ独立した膵癌進展を促進させる候補マーカーとして、臨床応用が可能となり得ることを示した。
すべて 2017
すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 3件、 オープンアクセス 3件) 学会発表 (5件)
Bone Marrow Transplant.
巻: 52(1) ページ: 73-79
10.1038/bmt.2016.195.
Biomed Res Int.
巻: - ページ: -
10.1155/2017/8494286.
Oncol Lett.
巻: 14(6) ページ: 6650-6658
10.3892/ol.2017.7099.