研究成果の学術的意義や社会的意義 |
膵癌はその大部分が,膵管癌であり,その発生母地としてはその前癌病変を想定したPanINがあげられる.PanINは,PanIN-1A, 1B, 2, 3に分類され,PanIN-3から通常型の浸潤癌へと進展していくと考えられている.また,IPMNから発生する癌は,intestinal typeのIPMNから発生する癌とgastric typeのIPMNから発生する癌で組織像が異る傾向がある.今回の研究は膵癌の前駆病変,初期病変と浸潤癌で増殖,浸潤に関連する標的分子に着目した検討を行い,膵管内視鏡やEUS-FNAなどの微小検体での病理診断の精度向上をはかると共に,将来の分子標的治療の可能性を伺う.
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