高悪性度腎細胞癌で発現が低下している遺伝子を同定し、その中からWDR20とSav1に注目してそれぞれの機能を解析した。WDR20は発現低下している腎癌細胞株に強制発現させると、増殖が抑制され、細胞死が観察されたことから、増殖や生存に関わるがん抑制遺伝子であることが分かった。腎尿細管特異的Sav1欠失マウスを作製したところ、尿細管の増殖の亢進と、核の腫大や不同性が観察された。また慢性炎症も起こっていた。これらの結果からSav1は細胞数や核のサイズ、形の決定に関わるがん抑制遺伝子であることが分かった。
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