今後の研究の推進方策 |
長期培養神経細胞より回収した固定細胞、タンパク質、RNAサンプルを用い、各種細胞老化マーカー(γH2AX, mH2A, p38MAPK, NF-κB, p21, IL-6等)発現の経時的変化を免疫細胞化学、ウェスタンブロット、定量的PCRにより明らかにする。これら細胞老化マーカーの変化と、神経細胞からのAβ産生との間の相関を明らかにするため、培養上清中のAβ量をELISAで定量する。培養細胞でみられた変化がin vivoでも加齢に伴って起こっているかどうかを明らかにするため、灌流固定、または凍結保存されたマウス脳を用いて同様の項目について解析を行う。培養神経細胞において、細胞老化に関連する分子の活性を薬理学的に制御することにより、細胞老化マーカーの発現やAβ産生がどのように変化するかを明らかにするため、培養神経細胞をTrichostatin A (p21誘導)、SB203580 (p38阻害)、NF-κB SN50 (NF-κBの核移行阻害)で処理する実験を行う。
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