本研究では、高脂肪食の過食によってメタボリックシンドロームの諸症状を発症する耐糖能異常易発性Prone系マウスとそれらに抵抗性を示すResistant系マウスとの表現型の差異の成因について、摂食行動を中心に解析を行った。Prone系マウスが若齢期から過食傾向を示す要因として、Prone/Resistant両系統間での若齢におけるレプチンの遺伝子発現レベルや血中濃度、レプチンシグナル強度に差異があることを新たに見出した。本研究成果は、若齢期における遺伝的なレプチン動態の差異が、将来の過食による肥満、メタボリックシンドローム発症を規定する重要な因子であることを示唆している。
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