本研究では、ヒトT細胞白血病ウイルス1型(HTLV-1)感染に対する治療法を開発することを目的に、HTLV-1感染細胞を標的化して死滅させることでHTLV-1を排除可能な薬剤候補の開発を行った。我々は、HTLV-1感染細胞のヒトケモカイン受容体CCR4を標的とした、ヒトCCR4リガンドを改変緑膿菌エクソトキシンに結合させた「組換えタンパク質」と、同細胞のHTLV-1エンベロープタンパク質を標的とした、HTLV-1受容体を発現する「組換えウイルス」を開発した。これらの薬剤候補について、in vitro及びin vivoにおいてHTLV-1(感染細胞)を排除可能か検討したところ有効性が示された。
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