CAS9の核移行シグナルをネズミマラリア原虫のアピコプラスト(Api)、およびミトコンドリア(Mit)移行シグナルに置き換えたコンストラクトを作製、ネズミマラリア原虫に導入した。その結果、CAS9タンパクの各オルガネラへの局在は確認できなかった。一方、抗マラリア薬アトバコン耐性に関与すcytochrome bのY268Lをゲノム編集による導入を試みたが、目的とする変異体を単離できなかった。以上の結果はCAS9タンパク質のミトコンドリアへの局在、さらにはゲノム編集のコンポーネントであるgRNAとドナーDNAのミトコンドリアへの局在がこの実験系の成否を決定づけていることが推察された。
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