ベトナム北部地域において、環境水検体の収集とV.choleraeの分離培養を実施し、O1抗原を有するV.cholerae4株、非O1/O139株24株のゲノム配列を取得した。O1株の詳細な比較ゲノム解析を実施し、3株がコレラ世界流行をもたらした病原株グループと近縁であることが示された。この3株はtcpA遺伝子を保有していたが、病原株の保有するtcpA遺伝子型4、8、9、とは異なっており、環境中に生息するV. choleraeが多様性に富んだtcpA遺伝子を保有することを示し、系統関係の解析にこの領域が有用である可能性ことを示唆すると考えている。非O1/O139株24株の解析を現在進行中である。
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