病原性レプトスピラは多くの哺乳動物に感染し、腎尿細管で増殖し尿中へと排出される。ヒトは、この尿との直接的な接触、あるいは尿に汚染された水や土壌との接触により感染する。本研究において、病原性レプトスピラの上皮細胞の感染機構に焦点を当て、その分子メカニズムを解明することを目的とした。 高病原性を保持した株と人工培地にて継代を長期間繰り返すことによって得られた弱病原性株の比較解析を行い、病原性レプトスピラが上皮細胞の細胞死を抑制する機構をもつことを明らかにした。また、LP株は感染21日後には、近位尿細管に微絨毛に強固に付着し、バイオフィルム様構造を形成することを見出した。
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