2009年12月ケニアのラフェー地区マンデラで原因菌不明の大規模な下痢症のアウトブレイクが発生した。ケニア公衆衛生省から詳細な調査要請を受けた長崎大学熱帯医学研究所ケニア・ナイロビ拠点の研究者と共に原因菌の特定を目指して調査、研究を行った結果、下痢症患者から検出されるEASTECと呼ばれる大腸菌が検出された。また、患者由来EASTECの培養濾液には動物実験において下痢活性が検出されるが、健常者由来EASTECでは下痢活性が認められないことも明らかになった。以上から、原因菌が不明とされた下痢症アウトブレイクは、EASTECが原因となって引き起こされたと推察された。
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